インビ2
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だが、 「……教官として、私は誠二君がここで何をしているのか知る必要がある」  真面目な顔で主張しているが……その眼が笑っている。 職権濫用だと思うのは勇樹だけだろうか?  朱実は一枝を指差したまま完全に固まっており、口をパクパクさせている。 「という訳で、私は二階に行くんでよろしく」 「ちょ、ちょっと待って」  朱実の制止も聞かず、一枝は足早に階段をのぼっていく。  あんたは残ってくれるよね? と哀願する朱実の眼を見て、 「……ま、俺はお前に『学園』での貸しがあったから、ここでそれを使わせて貰おうか。それに、俺をつけてたし。そもそも遠慮しなくても良いよな、俺の場合?」 「そ、そんな!」  それだけ言うと、勇樹も小気味良く一段飛ばしで階段を駆け上がっていく。  場に取り残されたのは『……どうしましょう?』と呟く君香と、泣き笑いのような顔で立ち尽くす朱実だけだった。