インビ2
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誠二が憤慨したように朱実に詰め寄り、 「朱実が暴走しないよう、お前がアシストしろって作戦たてただろう!」  誠二に、険しい顔付きの勇樹が疲れた足取りで、だが双眸にはちきれんばかりの怒気を孕んで歩み寄って来る。 「どうして僕が責められなければいけない?」 「……で、でも、持ち場を離れたのは……」  誠二の文句に、後ろから香がしどろもどろになりつつ反論する。  途中までは、巧く進んでいた。 対集団戦用兵器の『グリンガム』を持つ朱実を中心として戦うこの作戦は、誠二が朱実の背後を守り、討ち洩らしの敵は小回りの利く香と、遠距離戦担当の勇樹が受け持つという役割分担が決められていた。  しかし、朱実の後ろを守るだけで、積極的な攻撃に出ない事を良しとしなかった誠二が持ち場を離れてから、おかしくなったのだ。  朱実は不安から『グリンガム』の命中率を低下させ、香と勇樹の負担を増大させた。そして四人の中でもっとも『中和線』変換のスタミナがない勇樹が息切れし始めると、敵が朱実に攻撃を集中させ……先程のような事態に陥ったのだ。 「もう……これで何回目でしょう、レベル二十五のチーム戦?」 「……七回目です」  息を整えながら勇樹が香に答えると、 「どうして持ち場を離れるんだ、お前は!」 「なら、お前達がやればいい」 「出来ねえから言ってんだろ! スピードと攻撃力の双方に優れているお前が、朱実の後ろを守るのが適任だって何回言ったと思ってんだ!」  互いを罵りあう誠二と勇樹。  香はおろおろとそんな二人を見比べて。  朱実はその場に座り込み、床を見つめているだけ。  勝てない理由、それは誰の目から見ても明らか。