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インビ2
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「ちょっと! これ、片付けてよ、誠二!」
「……」
「誠二! あんたね!」
「……あ、あの、その、け、喧嘩は」
誠二の衣類を詰めた段ボール箱を朱実が指差し喚いているが、誠二は耳を塞ぎ『聞いてない』のポーズ。
香はそれを見てオロオロするだけ。
「もう……勇樹、あんたもなんか言って……」
そう言いかけ、朱実は目的の人物がこの部屋にいない事にはたと気付いた。きょろきょろと見渡すと、一言。
「どこいったのあいつ?」
「奴ならシュミレーションルームに行ったぞ」
誠二はぶっきらぼうにそれだけを告げた。
「はあ? 午前中にあれだけの授業を受けて?」
スクールに入学してはや一ヶ月。その訓練は日々厳しくなっている。大半の生徒は、土、日は休養に当てざるを得ないほど、疲労はピークに達している。
コンコン。
「あ、はい」
朱実の返事に扉が開けられると、そこには白髪の女性がいた。右手には何かの資料を持っている。
「一枝さん。どうしたんです?」
一枝はやや硬い表情で、
「勇樹君、いる?」
手短に言う。朱実も短く、『シュミレーションルームに行ったみたいですよ』と言うと、一枝はありがとうと告げ、ドアを閉じた。
壁の向こうから『誠二! いい加減片付けてよね!』『あ、朱実さん、そ、その……』『ふん、ならお前の化粧品はどうするんだ! 元が良くないんだから着飾っても無駄だぞ!』『……このクソ馬鹿! あんたには乙女心ってものが』と怒声が聞こえてくる。
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