インビ2
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その声を後ろに、一枝は資料を見やる。  それは八神勇樹のデータ。五十程ある項目の中で、大半の数値がオレンジで書かれており、五項目の数値が赤い。黒で書かれた文字は三分の一程。青の数値で書かれているのは、たったの四つ。  黒は平均点前後、青は良好。  オレンジは努力を要する。  ……赤は……五項目あると、当落試験を受けるライン……  その紙片を、一枝は苦い表情で見つめていた。  右側面から襲い来る共鳴体を牽制するために、勇樹は三度引き金を引く。しかし、共鳴体はその銃弾を片手で弾き、やすやすと突進してくる。 「くっ!」  弾丸を再装填し、今度は至近距離から射撃。  五発撃った銃弾は、今度は避け切れなかったようで、二発の弾丸が共鳴体の胸を捉える。  しかし、動きが鈍くなったものの、共鳴体はいまだ動き続けている。止めをさすために、勇樹はさらに二回引き金を引く。  そして、その間に出現した残り五体の共鳴体が、前後左右、そして上空を囲んでおり…… (くそっ! いつものパターンか!)  一斉になだれ込まれる。  勇樹は一体のみに銃撃を集中し、そこを突破口にしようとする……が……倒した時には、残り四体が間合いに入ってきている。  そこで共鳴体は同時に消えた。 〔クリア率、七十二%。ヤガミ・ユウキ、レベル一五不合格〕  抑揚に欠けたアナウンス。これ以上は危険だと、コンピュータが判断したのだ。