インビ2
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「くそっ!」  勇樹は地べたに足を投げ出し、ガン、と床を殴り付ける。  まただ!  残り四体が、どうしてもクリア出来ない!  エネルギー総量の低さが、銃撃するたびに攻撃力の低下を招いているのは一目瞭然。重力制御ブーツや浮力調整マントの使用を極力控えるなどして、エネルギーの消耗をさけてはいるのだが…… 「やっているな」  見覚えのある影を勇樹は捉え、 「……どうも」  ぼそりと、このスクールの総責任者である孝弘に返事をした。  彼は勇樹とは反対方向に設置されているコントロールパネルに向けて歩き、 「クリア率七十二%、レベル一五、か」  一週間前と全く同じ数値。  他の同僚は、大抵レベル二十はクリアしている。 自分が一番ドンベである事は、重々承知している。 だからこそ、こうして訓練しているのだが…… 「ちょっと、付き合え」    勇樹が連れてこられたのは、スクールの個別射撃訓練場。  孝弘は自販機で缶カーヒーを買うと、 「構えたままじゃなく、クイックドロウで撃ってくれ」  プルタブを開けて、コーヒーを飲み始める。 「……どういう事です?」 「いいからやれ」  孝弘の口調が初めて強いものになった。  勇樹は渋い表情で、ホルスターから銃を抜くのと抜くと同時に、引き金をたて続けに三度引く。  孝弘は缶コーヒーを飲みつつその的の元まで歩み寄る。的を取り、丸椅子に腰掛ける。 その的には、ど真ん中にたった一つの銃痕があるのみ。 「ふむ。さすがにスクール内のベストシューター。三発全てど真ん中。しかも、一発目の銃痕を通して」 「……それがどうかしたんですか?」